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2020年5月15日

リモートで新入社員Scratchハッカソンを行いました

西脇 玲央 主任 / 金銅 亮弥 社員

こんにちは、新規事業推進センターの金銅(こんどう)です。

NTTデータSBC(以下SBC)の新入社員研修では、新規事業推進センター主催でハッカソン研修を実施しています。今年は初めてリモートでハッカソンという新たな取り組みを行いましたので、ご紹介します。

目次

ハッカソン研修とは

例年の取り組み

本年は20名の新入社員が新たな仲間として入社しました。SBCに入社する新入社員は、研究や卒業発表で成果のある方からプログラミング未経験者までさまざまです。多様なバックグラウンドを持つ新入社員が互いに刺激し合い、成果物を作り上げるというプロセスを体験してもらうべく、入社まもない4月上旬にハッカソンを行っています。

ハッカソンのテーマは「社会に役に立つものを作ろう」です。mblockというScratchベースのGUIプログラミング言語とArduinoを使って、各チーム、個人が問題意識を持っている社会問題に対して、解決策となるソリューションを考え、デモを作ってもらいます。

ScratchはGUIなので未経験者でも扱いやすく、本格的なプログラミング研修の前段階としてプログラミングの基本構造を学ぶことができます。さらにマイコンでセンサの値を読んだりサーボを動かしたりすることで、コンピュータの中だけでなく実世界で動作するモノを作ることができます。そのため「モノを作る楽しさがわかった」と事後アンケートで毎年好評を得ています。

プログラミング経験者の方はArduino IDEやその他のツールを使って自由に成果物を作ってもらい、個々人のスキルを発揮してもらっています。

写真:昨年の作品の一例です。センサを組み合わせて独創的で社会課題を解決する成果物を作ってもらいます。写真の作品は「加速度センサで居眠りに伴う首振りを検知して音を鳴らす」というデモです。

フルリモートでの開催

昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行にともない、SBCでも全社的にテレワークを推進することとなりました。そのため、本年度の新入社員研修も急遽リモートで行うこととなりました。

SBCでは、遠隔会議システムとしてシャープマーケティングジャパンのTeleOfficeを使っています。遠隔会議システムは多数ありますが、SBCでは長年の実績から、多くの社員が使い慣れたTeleOfficeを使っています。そこで新入社員研修についてもTeleOfficeのビデオ通話機能を使って行うことになりました。なお、TeleOfficeは弊社からも販売を行っております。

レクチャー

まず、Scratchについてレクチャーを行い、いくつか演習問題を行ってもらいました。

TeleOfficeには画面共有に加えて充実した資料共有機能もあり、pptxファイルを見せながら講義を行うことができます。受講者は発表者が表示しているページ以外も自由に資料を閲覧でき、実際に資料を配布した場合と同様に講義できます。

新入社員全員がTeleOfficeを初めて触るため心配でしたが、大きなトラブルはなくリモート環境へ導入することができました。

制作

制作にあたって、進捗確認やアドバイスもリモートで行いました。

制作物の共有は、実際に受講者にScratchコードを動かしてもらい、TeleOfficeの画面共有機能を使って講師が確認するという形で行いました。

発表

発表についてもリモートで行いました。例年は会議室を出入り自由として先輩社員も広く聴講、コメントできるようにしていたのですが、今年はTeleOfficeの会議をそのまま出入り自由としました。

例年と比べて、盛況ぶりがわからないというデメリットがありました。しかし、全員がリモートで参加しているため、他拠点から接続している人も発言しやすいというメリットもありました。

制作物

全員素晴らしい作品を提出していただきましたが、ここでは3つ紹介します。

COVID-19 シミュレーター

ウイルスの感染拡大をシミュレーションするプログラムです。「ウイルスに感染しやすい状況を避けることに役立ててもらいたい」というモチベーションで制作してもらいました。Scratchでも簡単な粒子シミュレーションができるというのは面白いと思います。

シミュレーションの様子。接触が起こると色が変わります。

健康メニュー提示プログラム

飲食店をターゲットとした、来店したお客さんに健康的なメニューを提案するプログラムです。きちんとターゲットを絞りこんで、成果物に落とし込んでくれました。

健康メニューを絞り込んでいるところ。最終的にお客さんに最適なメニューが出力されます。

児童向け楽器

「かえるのうた」などが演奏可能な児童向け楽器プログラムです。 プログラミング未経験者の作品ですが、マウス操作で音階を出しつつ、キーボード操作でスネアドラムの音も出せるなど、工夫が光る一作です。

受講者の感想(3名分のみ抜粋)

  • Scratchというプログラミング言語に触れるのは初めてでしたが、先輩社員の方のサポートも手厚く作品を作り上げることができました。研修を通して企画立案の難しさや、拡張性を持たせたプログラミングの考え方を学べたと思います。
  • Scratchのビジュアルプログラミングでは拡張機能を使い、自分でブロックを作りました。子ども向けのプログラミング言語ですが、APIから天気情報を得るブロックを作成するなど、楽しんで作品を作ることができました。
  • 私はプログラミング経験のない初心者でしたが、このような初歩的なプログラミング研修を通じてプログラミングがどのようなものかを具体的にイメージすることができました。 また、簡単なプログラムを通じてプログラミングの楽しさについても知ることができ、これから始まるプログラミング学習への意欲が高まりました。

課題

やはり「どのようにしてチームビルディングを学んでもらうか」というのが課題に感じました。個人ワークになってしまうと、どうしても「講師対受講者」になってしまいます。なので、いかにして同期入社の新入社員同士でつながりを持ってもらうかを考えなければならないと思いました。

まとめ

突然のリモートワークで新入社員も講師サイドも大慌てになってしまいましたが、例年とは違った収穫もたくさん得ることができました。COVID-19がいつ収まるのか、なかなか見通しは立ちませんが、今回のリモートハッカソンの経験が今後の社内ハッカソンの取り組みにも生かすことができればと思います。

採用情報

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商標

  • mblockは深セン市創客工場科技有限公司の登録商標です。
  • ArduinoはARDUINO SAの登録商標です。
  • TeleOfficeはシャープマーケティングジャパン株式会社の登録商標です。

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